〈タロット〉
・占術名:〈タロット〉-たろっと-
・占術の分類 ☆〈卜〉
■タロットとは・・・
日本ではTarot はタロットという呼び名が定着していますが、Tarotはフランス語から英語に伝わった言葉で、正しくはタロウ(切り札)カードといいます。単にカードといえばプレイングカード(日本ではトランプ)のことをさしていて、ポルトガル語ではカルタといわれています。
タロットカードが現在見られる形(大アルカナ22枚、小アルカナ56枚)になったのはいつ頃なのか、誰が図柄を定めどこで制作されたのかはっきりしたことはわかっていません。
現存する最古のタロットはヴィスコンティスフォルザ版であり、その製作は15世紀初頭とされています。しかし、この豪華なタロットは、当時流行っていた遊戯用カードを貴族向けに作り直したものであったと考えられ、このタロットが世界最初のタロットであったかといえば、タロット研究家の中でも否とする見解が主流となっています。
タロットは、その時代の絵画(装飾聖書の装幀板)がカードゲームのための遊戯用カードに変化したもので、後世になって貴族社会からヨーロッパの庶民の間に、運命判断や予言のためのもの(占いやギャンブル)として急速に浸透していったものです。
タロットカードが現在見られる形(大アルカナ22枚、小アルカナ56枚)になったのはいつ頃なのか、誰が図柄を定めどこで制作されたのかはっきりしたことはわかっていません。
現存する最古のタロットはヴィスコンティスフォルザ版であり、その製作は15世紀初頭とされています。しかし、この豪華なタロットは、当時流行っていた遊戯用カードを貴族向けに作り直したものであったと考えられ、このタロットが世界最初のタロットであったかといえば、タロット研究家の中でも否とする見解が主流となっています。
タロットは、その時代の絵画(装飾聖書の装幀板)がカードゲームのための遊戯用カードに変化したもので、後世になって貴族社会からヨーロッパの庶民の間に、運命判断や予言のためのもの(占いやギャンブル)として急速に浸透していったものです。
■タロットの歴史
タロットの発祥や起源についてはタロット研究家や神秘主義者によって、エジプト起源説、ユダヤ起源説、インド起源説など様々な説があり、現在でも特定できていません。
歴史上さかのぼれる限りでは、15世紀前半の北イタリアで製作されたのが始まりと思われます。当時のタロットは、貴族や富豪のために画家が描いた手描きの物が主流で、遊戯用に使用されていました。元来あった数札に、よりゲームを複雑化するための絵札を加えていったものと考えられ、まだ枚数や絵柄なども確定していなかったものです。現存の最も古いタロットは、1428年にイタリアのミラノの大公家ヴィスコンチ家のために制作されたもので、ヴィスコンティスフォルザ版と呼ばれています。
その後、16世紀頃から木版画の量産品が出回るようになり、徐々に貴族や富豪からヨーロッパの庶民へと普及していったもので、特に庶民の間ではタロットゲームによるギャンブルが盛んで、風紀を乱すという理由からヨーロッパ諸国ではなんども禁止令がでています。18世紀頃には、イタリアのミラノ辺りでほぼ現在と同じ絵柄、枚数が確立し、この当時の絵柄のタロットは、カードの一大生産地となったマルセイユにちなみ「マルセイユ版タロット」と呼ばれ、エッティラがクール ドジェブランが唱えるエジプト起源説を新解釈して「エッティラ版タロット」を創作し「タロット=神秘的」というイメージを確立しました。18世紀の後半になって、タロットの世界に「研究家」といわれる人々が本格的に登場し、それに伴いタロットを神秘的なものと見る風潮が高まることで、従来の遊戯用から占いなどに多用されるようになっていったものです。
タロット研究家の出現により、タロットは様々な変化を遂げています。まず、エジプト研究や神話研究で著名なクール ドジェブランが「タロットは、古代エジプト神話に出てくるトート神の知識の書(トートの書)である」という説を唱えて、実際にそれに基づいたカードを著作の中でデザインし、エッティラ(アリエッテ)は「タロットとヘブライ文字には関係がある」という説を唱えて独自のカードを作成しています。
また、タロットと魔術の結びつき説くタロット研究家も現れています。19世紀の中頃に、カバラ魔術の実践家であるエリファス レヴイが、「タロットは、カバラ(ユダヤ教の神秘思想)と関係がある」という説を唱えて、19世紀の末には、学者でもあり、魔術団にも属していたジェラール アンコス(魔術師名:パピュス)は、レヴィの説をさらに発展させて、現代にも通じるタロット理論を構築しています。これを発端として、タロットはカバラ魔術と強い結びつきをもっているものと解釈されるようになりました。
19 世紀の終わりに、魔術団ゴールデンドーン(GD)が発足し、GDは「タロットのカバラ的解釈」をさらに推し進め、魔術道具としてタロットカードを利用して、GDの創設者の一人であるマクレガーマサースによりタロットの理論はまとめられ、しばらくはGDの秘密文書となっていました。その後、様々なルートからその内容が流出し、世間に広められて現代のタロットの考え方に影響をもたらしました。20世紀になって、GDに属していた神秘思想研究家であるアーサー エドワードウエィトは、従来の解釈やGDの解釈を取り入れ、独自の理論による独自のデザインのカードを作りました。これが現在でもポピュラーな「ライダーウエィト版」です。このカードを真似したものも多く、このカードから派生したカードは世界中で最も多く使われているものといえます。また、20世紀中頃、GDに属していた魔術師アレイスター クロウリーは、従来のGDの解釈を発展させ、「ライダーウエィト版」とは異なる独自の理論による独自のデザインのカードを作りました。これが「トート版」のタロットです。ただ、このカードは、魔術的な要素が強いので、一般的な占いには向きませんが、美術的に優れたものなので、タロットカード収集家やタロット愛好家には人気のあるカードです。※(敬称は略しています。) ▲ ページトップへ
歴史上さかのぼれる限りでは、15世紀前半の北イタリアで製作されたのが始まりと思われます。当時のタロットは、貴族や富豪のために画家が描いた手描きの物が主流で、遊戯用に使用されていました。元来あった数札に、よりゲームを複雑化するための絵札を加えていったものと考えられ、まだ枚数や絵柄なども確定していなかったものです。現存の最も古いタロットは、1428年にイタリアのミラノの大公家ヴィスコンチ家のために制作されたもので、ヴィスコンティスフォルザ版と呼ばれています。
その後、16世紀頃から木版画の量産品が出回るようになり、徐々に貴族や富豪からヨーロッパの庶民へと普及していったもので、特に庶民の間ではタロットゲームによるギャンブルが盛んで、風紀を乱すという理由からヨーロッパ諸国ではなんども禁止令がでています。18世紀頃には、イタリアのミラノ辺りでほぼ現在と同じ絵柄、枚数が確立し、この当時の絵柄のタロットは、カードの一大生産地となったマルセイユにちなみ「マルセイユ版タロット」と呼ばれ、エッティラがクール ドジェブランが唱えるエジプト起源説を新解釈して「エッティラ版タロット」を創作し「タロット=神秘的」というイメージを確立しました。18世紀の後半になって、タロットの世界に「研究家」といわれる人々が本格的に登場し、それに伴いタロットを神秘的なものと見る風潮が高まることで、従来の遊戯用から占いなどに多用されるようになっていったものです。
タロット研究家の出現により、タロットは様々な変化を遂げています。まず、エジプト研究や神話研究で著名なクール ドジェブランが「タロットは、古代エジプト神話に出てくるトート神の知識の書(トートの書)である」という説を唱えて、実際にそれに基づいたカードを著作の中でデザインし、エッティラ(アリエッテ)は「タロットとヘブライ文字には関係がある」という説を唱えて独自のカードを作成しています。
また、タロットと魔術の結びつき説くタロット研究家も現れています。19世紀の中頃に、カバラ魔術の実践家であるエリファス レヴイが、「タロットは、カバラ(ユダヤ教の神秘思想)と関係がある」という説を唱えて、19世紀の末には、学者でもあり、魔術団にも属していたジェラール アンコス(魔術師名:パピュス)は、レヴィの説をさらに発展させて、現代にも通じるタロット理論を構築しています。これを発端として、タロットはカバラ魔術と強い結びつきをもっているものと解釈されるようになりました。
19 世紀の終わりに、魔術団ゴールデンドーン(GD)が発足し、GDは「タロットのカバラ的解釈」をさらに推し進め、魔術道具としてタロットカードを利用して、GDの創設者の一人であるマクレガーマサースによりタロットの理論はまとめられ、しばらくはGDの秘密文書となっていました。その後、様々なルートからその内容が流出し、世間に広められて現代のタロットの考え方に影響をもたらしました。20世紀になって、GDに属していた神秘思想研究家であるアーサー エドワードウエィトは、従来の解釈やGDの解釈を取り入れ、独自の理論による独自のデザインのカードを作りました。これが現在でもポピュラーな「ライダーウエィト版」です。このカードを真似したものも多く、このカードから派生したカードは世界中で最も多く使われているものといえます。また、20世紀中頃、GDに属していた魔術師アレイスター クロウリーは、従来のGDの解釈を発展させ、「ライダーウエィト版」とは異なる独自の理論による独自のデザインのカードを作りました。これが「トート版」のタロットです。ただ、このカードは、魔術的な要素が強いので、一般的な占いには向きませんが、美術的に優れたものなので、タロットカード収集家やタロット愛好家には人気のあるカードです。※(敬称は略しています。) ▲ ページトップへ
■タロットの特徴
一般的なタロットカードは、22枚の「大アルカナ」と呼ばれるカードと、56枚の「小アルカナ」と呼ばれるカードの78枚のカードが一組となっていて、その 78枚のカード一組は「デッキ」と呼ばれています。種類によっては大アルカナのみのデッキもありますが、小アルカナのみのデッキを通常はタロットとは呼びません。
現代の日本でタロットが広まったのは昭和40年代で、トランプはゲームと占いの両方に用いて、タロットは占い専用というように考えられていますが、古来はいづれも占いやゲーム(主に小アルカナのデッキを用いてギャンブル)に使用されたものです。つまり、タロットの特徴というのは、「大アルカナ」にある、ということになります。
現代の日本でタロットが広まったのは昭和40年代で、トランプはゲームと占いの両方に用いて、タロットは占い専用というように考えられていますが、古来はいづれも占いやゲーム(主に小アルカナのデッキを用いてギャンブル)に使用されたものです。つまり、タロットの特徴というのは、「大アルカナ」にある、ということになります。
■タロットの占法
タロットカードの正位置はカードの本来の意味を表して、逆位置は別の捉え方をしたものですが、一般的に抽象的なテーマを占うのには不向きで、具体的に占う内容を絞り込むことが必要です。
タロットの占法には様々な技法がありますが、これだけが正しいやり方というのはありません。色んな方法を試してみて最も扱いやすいと思える技法を選択することがベストです。
スプレッドの種類としては、以下の方法などがあります。
ケルト十字法(十字架のようにカードを配列)
ホロスコープ法(黄道十二宮のように12のジャンルに分けカードを配列)
ヘキサグラム法(六芒星のようにカードを配列)
変形ヘキサグラム法(ヘキサグラム法を12枚に増やしたカードを配列)
フォーチュンオラクル法(V字型に7枚、その中央に3枚のカードを配列)
セブンテーリング法(7枚のカードを配列)
大三角の秘宝法(3枚のカードを3角に配列、キーカードを1枚配置)
二者択一展開法(V字型に5枚配列)
ファランクス法(16枚のカードを4×4で配列)
大ピラミッド法(最下段は12枚、最上段は1枚配置)
陰陽法(2枚のカードを縦に配置)
タロットの占法には様々な技法がありますが、これだけが正しいやり方というのはありません。色んな方法を試してみて最も扱いやすいと思える技法を選択することがベストです。
スプレッドの種類としては、以下の方法などがあります。
ケルト十字法(十字架のようにカードを配列)
ホロスコープ法(黄道十二宮のように12のジャンルに分けカードを配列)
ヘキサグラム法(六芒星のようにカードを配列)
変形ヘキサグラム法(ヘキサグラム法を12枚に増やしたカードを配列)
フォーチュンオラクル法(V字型に7枚、その中央に3枚のカードを配列)
セブンテーリング法(7枚のカードを配列)
大三角の秘宝法(3枚のカードを3角に配列、キーカードを1枚配置)
二者択一展開法(V字型に5枚配列)
ファランクス法(16枚のカードを4×4で配列)
大ピラミッド法(最下段は12枚、最上段は1枚配置)
陰陽法(2枚のカードを縦に配置)