《幽玄庵》02-神社の参詣作法

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Compass of Mind and Soul《 幽玄庵 》

《神社の参詣作法》

参拝するときには、まず鳥居の手前で衣服を整え、一揖(いちゆう=軽くお辞儀を一度すること)してから境内に入ります。
○次に手水を使います。(手水舎(てみずや)の水で両手を清め、口を漱ぐこと)

〈手水の作法〉

〈自分で手水を使うときの作法〉

まず右手で柄杓(ひしゃく)を持って水を汲み、左手にかけて左手を清めます。
次に柄杓を左手に持ち替えて、同じように右手を清めます。
再び柄杓を右手に持ち、左の手のひらに水を受け(柄杓に直接口をつけることは誤り)、その水を口に含んで漱ぎます。
口を漱ぎ終えたら、もう一度水を左手にかけます。
最後に水を入れた柄杓を立て、柄に水を流してから柄杓置きに伏せて置きます。
(一連の作法では、柄杓で水は一回しか汲みません)

〈手水奉仕を受けるときの作法〉

まず両手で水を受けて、両手を清めます。
次にもう一度両手に水を受けて、その水で口を漱ぎます。
そして、さらに両手で水を受けて、再び両手を清めます。
最後に拭紙(ぬぐいがみ)で口を拭ってから手を拭います。
※大抵の手水舎の水盤には、「洗心」という言葉が刻まれていますが、これは両手を清め口を漱ぐことにより、心(魂)も洗い清めるという意味があります。
○手水を使い、気持ちが落ち着いたところで、神前へ進みます。

〈参拝の作法〉

○神前に向かう道を参道といいますが、その中央を正中(せいちゅう)といい、神の通路とされていますので、正中を避けて歩くことが神さまに対する礼儀とされています。
願い事があれば、賽銭箱に賽銭を入れた後に、鈴のある神社では鈴を鳴らします。
◎拝礼前に鈴を鳴らすのは合図です。
神社には、賽銭箱の真上に鈴が吊るされているところが多くあります。
鈴には長い綱が付いていて、拝礼するときにその綱を引き、鈴を鳴らします。
神前で鈴を鳴らすようになった由来については、一説によると、古来から鈴には魔除の霊力があるとされ、それが転じて、神事のときに鈴を鳴らすようになったようです。
巫女が神楽舞を舞うときに、手にもって鳴らす神楽鈴(小さな鈴を山型に並べた鈴)の、その鈴の音には神を招く役割があったようです。
つまり、神前で鳴らす鈴も、この神楽鈴に由来するとされていて、拝礼するにあたって鈴のその清らかな音色で神を招き、これから祈願を申し上げるという、一種の合図のような役割を果たしているものなのです。

○次に、二拝二拍手一拝の作法にて拝礼します。
(二拝二拍手一拝の前後に一揖を加えると、より丁重な作法となります)
※参拝の基本作法の二拝とは拝(深いお辞儀=最も敬意を表わす作法で、腰を90度に折った姿勢)を二回することで、二拍手とは拍手を二回することをいいます。
◎ 拍手と拝の形式は、神社によって異なります。
拍手(かしわで)の打ち方には、二拝二拍手一拝のときに打つ「短拍手(みじかて)」、八つ打ってさらにその終わりに短拍手を一つ打つ「八開手(やひらて)」、直会(なおらい)で盃を受けるときに一つ打つ「礼手(らいしゅ)」、神葬祭(しんそうさい)のときに音をたてずに打つ「忍手(しのびて)」などがあります。
拝には、座って行う「坐拝(ざはい)」、立ったまま行う「立拝(りっぱい)」、そして、座った位置と立った位置にて行う「起拝(きはい)」などがあります。

伊勢神宮では、起拝を四度繰り返す「八度拝」、「八開手」と呼ばれる拝礼作法を、出雲大社では、「四拍手(しはくしゅ)」という拝礼作法を行っていますが、 いずれも、古来からの伝統的拝礼作法です。