〈奇門遁甲〉
・占術名:〈奇門遁甲〉-きもんとんこう-
・占術の分類 ☆〈卜〉
■奇門遁甲とは・・・
奇門遁甲の「奇」は日本語でいう奇妙や奇怪の珍しいという意味ではなくて、優れたもの、貴い( 尊い)ものと言う意味です。
「門」は場所、所在地、方向、方位のことで、「遁」は去っていく、逃げていくことです。何が逃げるのかと言えば、「奇門」=良い方位が逃げていると言うことです。最後の「甲」は十干の最初の干で絶対的権威をもった存在(最良で尊い)と言う意味です。要するに、奇門遁甲は「逃げている良い場所」を探す為の方位術です。良い方位(場所)=吉方位を探してそこに行けば、良いこと=幸運に、巡り合えると言うことです。
奇門遁甲は現代では開運法として用いられていて、日本では「立向」と「座山」に独自に分類され、「立向」は、自ら動いてこそ開運をもたらすことが出来るものであり、「座山」は自らは動かずに開運を呼び込むもの、として呪術的な要素が強いもので一般的ではありません。これは日本独自の遁甲盤の使い分け方で、本来の奇門遁甲には、そのような概念はありません。
中国で伝承されている奇門遁甲の体系を大きく分けると、占術のための奇門遁甲を「数奇門」、符呪のための奇門遁甲を「術奇門」や「法奇門」と言って区別しています。
また、占法も大きく分けて二種類あります。一つは排宮法や転盤法とも言われる活盤法、もう一つは飛盤法と呼ばれる方法があって、それぞれにおいて独自の理論を展開する流派が存在していて、奇門遁甲を風水に応用している流派もあります。。
「門」は場所、所在地、方向、方位のことで、「遁」は去っていく、逃げていくことです。何が逃げるのかと言えば、「奇門」=良い方位が逃げていると言うことです。最後の「甲」は十干の最初の干で絶対的権威をもった存在(最良で尊い)と言う意味です。要するに、奇門遁甲は「逃げている良い場所」を探す為の方位術です。良い方位(場所)=吉方位を探してそこに行けば、良いこと=幸運に、巡り合えると言うことです。
奇門遁甲は現代では開運法として用いられていて、日本では「立向」と「座山」に独自に分類され、「立向」は、自ら動いてこそ開運をもたらすことが出来るものであり、「座山」は自らは動かずに開運を呼び込むもの、として呪術的な要素が強いもので一般的ではありません。これは日本独自の遁甲盤の使い分け方で、本来の奇門遁甲には、そのような概念はありません。
中国で伝承されている奇門遁甲の体系を大きく分けると、占術のための奇門遁甲を「数奇門」、符呪のための奇門遁甲を「術奇門」や「法奇門」と言って区別しています。
また、占法も大きく分けて二種類あります。一つは排宮法や転盤法とも言われる活盤法、もう一つは飛盤法と呼ばれる方法があって、それぞれにおいて独自の理論を展開する流派が存在していて、奇門遁甲を風水に応用している流派もあります。。
■奇門遁甲の歴史
現在の奇門遁甲の基本原書とされる宋の時代に趙晋が著した「煙波釣叟歌」 によると、黄帝が起源とされています。その後、岳飛(1103〜1141)が「奇門五総亀」という九遁の法の体系書を著し、明の時代になると 「奇門天書」、 「奇門地書」、 「陽宅遁甲図」などを劉伯温が著し、 「奇門遁甲全書」(劉伯温編)や 「奇門一得」(甘霖撰) が世に出されています。清の時代には、 「活盤奇門遁甲統宗大全」や「遁甲演義」が編纂された他、作者や編集者が不明の数多くの書物が出されています。
日本書紀によると、日本には推古天皇の時代に百済の僧、観勒(かんろく)が天文、遁甲、暦書を伝えたという記録があります。江戸時代の栗原信充の著した「遁甲提要」によれば、奇門遁甲全書を始めとする原書を研究していた学者もいたようで、江戸時代の遁甲書としては「方鑒秘訣集成」や「奇門活盤」などがあります。
明治や大正に入ると様々な奇門遁甲に関する書が著されていて、「八門遁甲陰陽発秘」(犬山龍叟著)、「八門遁甲秘伝」(柄澤照寛著)、「遁甲奇門」(立川小兵衛著)などが出されています。
昭和中期には、張耀文が率いる台湾透派の奇門遁甲が台頭して、原書研究派と真伝継承系を除けば、透派の影響を色濃く受けて透派特有の理論や言葉を多くの流派が利用しています。※(敬称は略しています。)
日本書紀によると、日本には推古天皇の時代に百済の僧、観勒(かんろく)が天文、遁甲、暦書を伝えたという記録があります。江戸時代の栗原信充の著した「遁甲提要」によれば、奇門遁甲全書を始めとする原書を研究していた学者もいたようで、江戸時代の遁甲書としては「方鑒秘訣集成」や「奇門活盤」などがあります。
明治や大正に入ると様々な奇門遁甲に関する書が著されていて、「八門遁甲陰陽発秘」(犬山龍叟著)、「八門遁甲秘伝」(柄澤照寛著)、「遁甲奇門」(立川小兵衛著)などが出されています。
昭和中期には、張耀文が率いる台湾透派の奇門遁甲が台頭して、原書研究派と真伝継承系を除けば、透派の影響を色濃く受けて透派特有の理論や言葉を多くの流派が利用しています。※(敬称は略しています。)
■奇門遁甲の特徴
奇門遁甲は中国の戦国時代に、北の族が南に侵攻する時に使用した戦術なので、遁甲盤は自陣地である北から見て見やすいように手前に北が来るように考えられています。
活盤法(排宮法、転盤法)は天干、地干、九星、八門、八神といった要素を時計回りに回す方法で、作盤方式としてオーソドックスな方法です。飛盤法は別名、飛宮法とも呼ばれ、九宮の飛泊通りに天干、九星、九門、九神を動かす方法ですが、飛宮法こそ正統な奇門遁甲だと主張する流派や、これを秘伝とする流派もあります。
格局とよばれる天干、地干、八門、八神などの組み合わせは、原書や流派によって大きく異なります。格局のほかに日本では天干、地干による十干の剋旺もあります。
奇門遁甲で使用する要素には三奇、六儀、九星、八門、八神があり、暦が作盤する上で重要な位置をしめています。暦の基本は陰遁と陽遁を区別することで、作盤は暦をベースに作られていきます。
活盤法(排宮法、転盤法)は天干、地干、九星、八門、八神といった要素を時計回りに回す方法で、作盤方式としてオーソドックスな方法です。飛盤法は別名、飛宮法とも呼ばれ、九宮の飛泊通りに天干、九星、九門、九神を動かす方法ですが、飛宮法こそ正統な奇門遁甲だと主張する流派や、これを秘伝とする流派もあります。
格局とよばれる天干、地干、八門、八神などの組み合わせは、原書や流派によって大きく異なります。格局のほかに日本では天干、地干による十干の剋旺もあります。
奇門遁甲で使用する要素には三奇、六儀、九星、八門、八神があり、暦が作盤する上で重要な位置をしめています。暦の基本は陰遁と陽遁を区別することで、作盤は暦をベースに作られていきます。
■奇門遁甲の占法
奇門遁甲は簡単に言えば、ある日時の吉方位を割り出して、その吉方位に行動するというものです。奇門遁甲の利点は、細かく目的別に吉方位が選べるということです。
遁甲盤は年盤、月盤、日盤、時盤の4種類があり、用途によって使い分けます。1年以上の長期の行動には年盤を、1月以上で1年以下の行動には月盤を、1日以上の短期の行動には日盤を、数時間の行動には時盤を用います。
目的別に吉方位を選ぶときに重要な役割を果たしているのが八門(開門、休門、生門、傷門、杜門、景門、死門、驚門)です。
この八門を東西南北、北東、南東、南西、北西の八方位に配置し、それぞれの八門が廻る方位を目的別に選んで利用するというものが奇門遁甲です。
開運などに用いるには天盤に三奇(乙、丙、丁)が廻ることも重要になりますし、正確に吉凶を占断するには八門以外に、十干の剋應や九星、八神などの複雑な判断が必要ですが、まずは八門のうちの三つの吉門(三吉門=開門、休門、生門)と三奇を利用して人生を有利な展開(勝つため=幸運)に持っていくための占術です。
※格局は原書や流派によって大きく異なりますので、占断方法は記載内容がすべてでないことをご了承ください。
遁甲盤は年盤、月盤、日盤、時盤の4種類があり、用途によって使い分けます。1年以上の長期の行動には年盤を、1月以上で1年以下の行動には月盤を、1日以上の短期の行動には日盤を、数時間の行動には時盤を用います。
目的別に吉方位を選ぶときに重要な役割を果たしているのが八門(開門、休門、生門、傷門、杜門、景門、死門、驚門)です。
この八門を東西南北、北東、南東、南西、北西の八方位に配置し、それぞれの八門が廻る方位を目的別に選んで利用するというものが奇門遁甲です。
開運などに用いるには天盤に三奇(乙、丙、丁)が廻ることも重要になりますし、正確に吉凶を占断するには八門以外に、十干の剋應や九星、八神などの複雑な判断が必要ですが、まずは八門のうちの三つの吉門(三吉門=開門、休門、生門)と三奇を利用して人生を有利な展開(勝つため=幸運)に持っていくための占術です。
※格局は原書や流派によって大きく異なりますので、占断方法は記載内容がすべてでないことをご了承ください。